なんでアニメには「制作委員会」があるの?

どうも、ユキロウです。
今日は、アニメの「制作委員会」についてお話していきます。

アニメを見てると〇〇制作委員会ってよく見かけますよね。
制作委員会って気になったことありませんか?
本記事では、制作委員会の仕組みやその背景、そしてメリットとデメリットについて詳しく解説していきます。

そもそも制作委員会とは?
制作委員会は、アニメの制作や配信、関連商品の展開など、作品の成功に関わる複数の企業が共同で出資、運営する仕組みのことです。

制作委員会に関わっている会社各位

放送局:テレビ放送や配信の枠を提供

出版社・レーベル:原作の出版や関連書籍の企画

グッズメーカー:キャラクターグッズや関連商品を製造・販売

映画会社・イベント企画会社:劇場公開やイベント展開の推進

こうした各社が共同で出資をしてリスクとリターンを共有しながら、アニメという一大プロジェクトを進めていくのが、制作委員会の基本的な役割です。

つぎになぜ、制作委員会が採用されたのか?

制作委員会が採用されたのは、1995年に放送された「新世紀エヴァンゲリオン」が代表的な事例として挙げられます。
それまでは、放送元が出資をしてアニメが制作されることが多かったみたいです。
制作委員会が採用される理由として以下が挙げられます。

・リスク分散
アニメ制作は、制作費用や広告費用が高額になる一方で、ヒットしなければ大きな損失が発生するリスクも抱えています。制作委員会に参加することで、複数の企業が費用を分担し、万一のときのリスクを軽減することが可能になります。

・資金調達の多様化
単一の企業だけで全額を負担するのは難しいため、複数の企業が共同出資する形態が採用されました。これにより、より大規模なプロジェクトが実現しやすくなり、作品のクオリティ向上や販路拡大に繋がっています。

・各社の強みを活かす
制作委員会は、各企業が自社の得意分野を活かしてプロジェクトに貢献できる仕組みです。たとえば、放送局は番組枠の確保やプロモーションに強みを持ち、グッズメーカーはキャラクター商品の企画・販売に秀でています。こうした専門知識やネットワークを結集することで、作品全体の成功確率が高まります。

アニメを作るのもヒットしなければ大きなリスクになります。そのリスクを避ける為のいくつかの理由から制作委員会が設けられるようになったんですね。

もちろん、制作委員会を設けることによってのメリットとデメリットというものはあります。
以下のことが挙げられます。

メリット
リスク分散
複数の企業が出資するため、一社にかかるリスクが軽減されます。

・資金力の強化
共同出資により、より大規模なプロジェクトが実現可能です。

デメリット
・クリエイティブな制約
複数の企業が関与するため、作品の方向性や表現に対する意見が分かれることがあり、制作者の創造性が制限される場合があります。

・収益配分の複雑さ
売上や利益の分配に関する交渉が複雑になることがあり、関係者間で意見の対立が生じるリスクもあります。
などが挙げられます。

いくつかのメリット、デメリットがあるんですね。
ここまでは制作委員会についての簡単な説明をしてきました。
もう少し踏み込んだ話をしていきたいと思います。

ここからが本題です。

製作委員会を設けると1番弱い立場に立たされるのが制作会社です。
制作会社は大企業を除いて資金力が少ない中小企業がほとんどです。
そもそも、資金力が少なければ製作委員会に入ることもできません。
製作委員会に入れなければ、いくらアニメ作品が大ヒットしてもその利益が配分されません。
そういった損をしている会社がほとんどなのです。


制作委員会の方式を否定してる訳ではありません。
制作員会にも上記で説明したメリットはありますし、
資金力が少ない会社を制作委員会に入れるメリットもないことは理解できます。
制作委員会に入る会社が増えることによって利益配分が減るので、会社としてはそんなことしたくないですよね。

しかし、制作員会に入れなかった制作会社は資金を得るために発注会社に頼ることしかできません。
この時に、しっかりと制作資金を受け取ることができればいいのですが発注会社には頭が上がらない為、
対等な交渉がなかなかできていないのが現状です。
そうなると、制作会社はしっかりとした資金を得られずに制作を行うことになるのでクリエイターに対して
正当な給料を支払えず低賃金で働かせたり、優秀な人材を雇う資金力がないので人手不足で長時間労働などが発生してしまう
ことがあります。
これが全ての原因とは限りません。あくまでも一部の例として紹介させていただきました。
この他に、会社によっては制作会社がしっかりと制作資金を受け取ってるにも関わらず、
その資金を制作費に充てていなかったりなどという問題も一部あります。

私たちは、こういった問題にアプローチして解決していく必要があると考えます。
その為、制作会社が自立した資金作りをできる仕組みなどを作っていくことが大切になっていくと
考えます。


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